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薄暗い部屋のなかで、水音が響く。
頭の芯がぼおっとするような、甘い性の香りが立ち込めていた。
その少女、逸見エリカはベッドに腰を下ろし、ただ恍惚と身を震わせていた。
秘所を割って屹立するスライムを虚ろな目で眺めている。
それが身じろぎをするたびに、ぬちゃりと淫靡な水音が立つ。
すでに彼女の意識はなく、子宮の奥までも制圧したスライムが少女の喜びをむさぼっているだけだった。
鍛えられ、張りつめていたはずの腹筋は、腹のうちにため込んだスライムでまるで妊婦のように膨れ上がっている。
口はだらしなく開かれ、そこからもスライムが顔をのぞかせていた。
"彼ら"の目的は、繁殖。妊婦というのは、あながち間違いではなく、今まさにこの少女の子袋を使って繁殖を行っているのだった。
だが。
「足りナい……」
少女一人の子宮で産み落とすことのできるスライムには限りがある。
「もっと、必要、ダ。強いカラだ……瑞々しいからダ」
一度、二度。ドアがノックされる。誰かが様子を見に来たのだろう。
無理もない、彼女はもう三日も外に出ていないのだから。
声が聞こえる。少女を呼ぶ声が聞こえる。凛と張った、清々しい声。
「キタ……」
端正な唇がにいやりといやらしく笑う。
「……鍵は掛けていませんから、どうぞお入りください。"隊長"」